経営学部「スポーツビジネス論」では6月18日、プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)の伊藤修久氏をゲストスピーカーにお招きし、大谷翔平選手も利用したポスティング制度をはじめとする大リーグ(MLB)への移籍制度や、WBCビジネスの裏側についてご講演いただきました。
伊藤氏は長年にわたり大リーグとの交渉役を担い、両リーグの制度改革やWBCの創設、さらには各国・地域への利益分配にも携わってこられました。最前線の立場でなければ語れない内情や、日米交渉における失敗談なども披露していただきました。
最後の質疑応答では、学生から150件を超える質問が寄せられました。「NPBの球団数が増える可能性は?」「今後、独占禁止法が問題になることは?」といった球界の制度に関する質問もあれば、「現職に就いた経緯は?」「今、大学生に戻れるとしたら何をしたいですか?」といったキャリアに関する質問もあり、伊藤氏は時間の許す限り丁寧にお答えくださいました。
また、卒業後の進路について、「Figure out what YOU want to do(自分のやりたいことを見つけよう)」「Determine what makes YOU happy(自分を幸せにすることを見極めよう)」「Manage your fear of the unknown(未来への不安に対処しよう)」というアドバイスもいただきました。
◆伊藤修久(いとう・のぶひさ)1991年11月NPB入り。ポスティング制度、WBCなど大リーグ(MLB)との交渉を担当。現在はNPBヒストリアンも兼ね、2024年4月、アメリカ野球学会で『日本最古の野球伝来』を発表。専門はプロ野球経営史、プロ野球労使関係史、プロ野球外交史。